事例① 相続したマンション、売る?貸す?
2026年08月22日
相続したマンション、売る?貸す?―売却せず賃貸を選ばれたご相談事例
相続した不動産について、
「売却した方がいいのでしょうか?」
「それとも賃貸に出した方がいいのでしょうか?」
というご相談をいただくことがあります。
今回は、弊社で管理をさせて頂いている物件のオーナー様からのご紹介で、
ご両親がお亡くなりになり、分譲マンションを相続されたお客様から
ご相談を頂いた件です。
「売るか、貸すか」からご相談が始まりました
お客様はすでに別の場所で生活されており、
相続されたマンションに今後ご自身で住まれる予定はありませんでした。
そこで最初に出てきたのが、
「売却するのがいいのか、それとも賃貸として残すのがいいのか」
というお話でした。
私からは、まず売却した場合と賃貸にした場合、
それぞれを一度シミュレーションしてみましょうとお話ししました。
そして、数字を出す前に物件を実際に見てみましょうということになり、
お客様と一緒に現地を確認しました。
駅徒歩2分、80㎡を超える3LDK
物件はJR線の人気駅から徒歩2分。
周辺には大学もあり、乗降客も多い駅です。
築30年以上が経過しているため、建物や設備には当然ながら
経年による古さはありました。
しかし室内を拝見すると、ご両親が本当にきれいにお使いになっていました。
キッチンや浴室なども、必ずしも交換しなければ使えない状態ではありません。
さらに80㎡を超える3LDKという広さもありましたし、
LDKも広く20畳ほどと広く今風の間取りなので、
立地と広さを考えると、売買でも賃貸でも
一定の需要が期待できる物件だと考えました。
売却と賃貸、両方の数字を比べました
そこで、
賃貸にした場合には、
「どの程度のリフォーム費用が必要になるのか」
「家賃はいくらくらいが見込めるのか」
を試算しました。
一方、売却した場合についても、
「どのくらいの価格で売却できそうか」
「売却に伴ってどのような費用がかかるのか」
をお伝えしました。
大切なのは、最初から「売りましょう」「貸しましょう」と
決めてしまうことではなく、それぞれを選んだ場合にどうなるのかを
一度整理してみることだと思っています。
「賃貸」という選択になりました。
お客様とお話しした結果、今回は売却せず、賃貸としてお貸しすることになりました。
理由はいくつかあります。
一つは、お客様自身も以前このマンションで少しの間生活されたことがあり、
思い出のある物件だったことです。
そして、人気駅から徒歩2分という立地です。
もちろん将来の不動産価格を断定することはできませんが、
この立地であれば資産価値が大きく下がるリスクは比較的小さく、
今後の市況によっては価格が上昇する可能性も考えられました。
もう一つ大きかったのが、賃貸にするための初期費用です。
相続したマンションを賃貸に出す場合、室内の状態によっては
水回りの交換などでまとまった改装費用が必要になることがあります。
ところが今回は、クロスの張り替えを中心に、一部照明やエアコンの撤去などで
賃貸募集できる状態にすることができました。
これは、ご両親が長年大切に住まわれていたおかげだと思います。
もしキッチンや浴室などの交換が必要で、賃貸に出すために
大きな費用がかかる状態であれば、私たちから違う選択肢を
ご提案していた可能性もあります。
今回は比較的少ない費用で賃貸募集できる状態だったため、
立地や将来の資産価値も考え、「今すぐ売却せず、まずは賃貸として保有する」という選択にメリットがあると考えました。
リフォーム後、想定していた賃料でご成約
その後リフォーム工事を行い、賃貸募集を開始しました。
結果として、当初想定していた賃料でご成約することができました。
お客様にも大変喜んでいただき、私たちとしても嬉しい結果となりました。
相続した不動産に、正解が秘湯であるとは限りません。
今回のお客様は「賃貸」という選択をされました。
しかし、同じようにマンションを相続された方でも、
売却した方が良い場合もあります。
物件の立地や状態だけでなく、
ご自身が今後利用する可能性があるのか。
賃貸経営を続けていきたいのか。
改装にどのくらい費用がかかるのか。
そして、その不動産にどのようなお気持ちを持っているのか。
そうした条件によって答えは変わります。
不動産は一つとして同じものがありませんし、
所有される方の事情やお気持ちもそれぞれ違います。
だからこそ、最初から「売る」「貸す」と決めなくてもいいと思っています。
まずはそれぞれの選択肢について、おおよその数字を出してみる。
そして、ご自身のお考えや将来のことも含めて、一緒に整理してみる。
そのうえで納得できる方向を選んでいただき、
決まった方向に向かって私たちがお手伝いする。
今回も、そんなご相談の一つでした。
相続した不動産について、「売った方がいいのか、
貸した方がいいのか分からない」という段階でも構いません。
まずは一緒に整理するところから、お気軽にご相談ください。
